事業系ごみを処理する場合の料金はどれくらいかかる?
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事業系ごみは一般的な家庭ごみとは処理方法が異なるため、処理には料金がかかります。これまでに事業系ごみの処理をしたことがないと、料金がどれくらいかかるのか不安な人もいるのではないでしょうか。市町村によって料金に差があるため、各市町村の例を事前に把握できていると安心です。
そこで本記事では、事業系ごみを処理する場合に必要な料金を説明します。各市町村で定められている料金や、委託する場合の料金相場も紹介するので役立ててください。
事業系ごみの処理にかかる料金とは
事業系ごみは、大きく事業系一般廃棄物と産業廃棄物の2種類に分けられます。事業系ごみは一般の家庭ごみとは処理方法が異なるため、排出業者が自ら自治体の処理施設に持ち込むか、委託業者に処理を依頼しなければいけません。
また自治体の処理施設に持ち込む場合はごみの量や種類ごとに、市町村でごみ処理手数料が決められています。
市町村別|事業系ごみの処理にかかる料金を紹介
ここでは、例としていくつかの市町村で事業系ごみの処理にかかる料金を紹介します。処理の注意点もあわせて解説していくので、参考にしてみてください。
大阪府和泉市の場合
大阪府和泉市の場合は、週の収集回数が2回までの場合、45リットルの袋1袋につき88円かかります。70リットルの場合は132円です。週の収集回数を3回または4回にすると、45リットルの袋1袋につき110円必要です。70リットルでは165円かかります。さらに週の収集回数が5回を超えると45リットルの袋1袋につき132円です。70リットルでは198円に上がります。
大阪府和泉市の場合は袋の容量や週の収集回数が多いほど、1袋あたりにかかる処理料金が異なるのが特徴です。そのため、ごみの量だけでなくなるべく収集回数を増やさないよう処理するのが賢い方法と言えます。
兵庫県三木市の場合
兵庫県三木市の場合は、事業系一般廃棄物と産業廃棄物どちらに分類されるごみであっても処理料金は変わりません。処理料金は10キロあたり130円で、可燃物であることが条件です。処理料金の支払いは現金のみであるため注意してください。
持ち込み可能なのは長さ30センチ・太さ3センチ以下のものです。ヒモで束ねているものは、処理前に切断しておく必要があります。なお、長時間かかる持ち込みや、車両総重量が7.5トン以上の中型車・大型車での持ち込みは受け付けていないため、注意しましょう。
東京都墨田区の場合
東京都墨田区で事業系ごみを処理する場合の大きな特徴は、事業系有料ごみ処理券を貼れば近くのごみ集積場に出せることです。容量によって処理券の料金は異なります。70リットル券は1セット5枚で2660円、45リットル券は1セット10枚で3420円、20リットル券は1セット10枚で1520円、10リットル券は1セット10枚で760円かかります。
ごみ処理券は墨田区内のコンビニエンスストア・スーパーマーケットなどの取扱店の他、すみだ清掃事務所で手に入ります。粗大ごみはこの方法で処理できないため注意しましょう。
北海道北広島市の場合
北海道北広島市では、事業系一般廃棄物と産業廃棄物どちらに分類されるかによって処理料金が異なります。事業系一般廃棄物は10キロにつき118円、産業廃棄物は10キログラムにつき237円です。また、よりリサイクルできる資源を増やすための取り組みとして、北広島市では生ごみの分別を求めています。
事業系一般廃棄物のうち適正に分別された生ごみは、10キログラムにつき86円です。なるべく処理料金を抑えたい場合は、全社を挙げて生ごみの分別に取り組んでみましょう。
北海道苫小牧市の場合
北海道苫小牧市の場合、事業系ごみの処理料金は埋立焼却処分手数料として、10キロにつき140円かかります。ただし、この料金で処理できるのは事業系一般廃棄物のみです。燃やせるごみに限ります。燃えがらやゴムくず、がれき類など産業廃棄物にあたるものは含まれません。
処理施設への持ち込みではなく処分許可業者または産業廃棄物収集運搬業者への委託が必要なため、注意しましょう。事業系一般廃棄物と産業廃棄物の処理を検討している場合は、まとめて委託できる業者だと便利です。
面倒な処理は委託業者に依頼するのがおすすめ
市町村ごとに料金に差があるだけでなく、処理の手順にも違いがあります。さらに、市町村によっては手順が煩雑なケースもめずらしくありません。たとえば、自分で処理施設に持ち込む場合は、捨て方や曜日・時間帯など細かなルールを守る必要があります。
また、自治体によっては処理を受け付けていない事業系ごみもあります。普段の業務の合間をぬって持ち込むのは大きな負担となるでしょう。このように面倒な事業系ごみの処理は、委託業者に依頼するのがおすすめです。
委託業者に依頼した場合の料金相場
それでは、委託業者に依頼した場合の料金相場はどれくらいかかるのでしょうか。週に1回の回収の場合は、定期契約で1回1万円程度が相場と言えます。
ただし、ごみが事業系一般廃棄物と産業廃棄物どちらに分類されるか、量やプラン内容によって料金は異なります。合い見積もりを取った上で、安心して依頼できる業者や料金プランを選ぶとよいでしょう。
まとめ
事業系ごみの処理方法は、自分で処理施設に持ち込むか処理業者に委託するかの2種類です。持ち込みの場合は各市町村で定められた細かなルールを守り、適切に処理する必要があります。
ルールを順守しなければ法律で罰金が科せられる場合もあるため、詳細は各市町村のホームページで確認しておきましょう。不明点があれば各市町村へ問い合わせてみてください。
処理業者に委託する場合は持ち込みよりも料金がかかりますが、面倒な作業を任せられます。委託業者によって料金はまちまちなため、あらかじめ複数の業者を比較して検討することをおすすめします。
この記事を書いた人
山本 智也代表取締役
資格:京都3Rカウンセラー・廃棄物処理施設技術管理者
廃棄物の収集運搬や選別、営業、経営戦略室を経て代表取締役に就任。
不確実で複雑な業界だからこそ、わかりやすくをモットーにあなたのお役に立てる情報をお届けします。