事業系ごみで排出されるペットボトルについて解説
目次
事業系ごみとは、オフィス・店舗・商業施設などから排出されるごみのことで、一般家庭から排出される家庭系ごみと区別されます。ここでは事業系ごみで排出される「事業系ペットボトル」について、概要や自治体ごとの処分方法などについてわかりやすく解説します。
事業系ペットボトルについて知りたい人は、本記事を参考にしてください。
事業系ペットボトルとは
事業系ペットボトルとは、事業者の活動の中で生じたペットボトルのことです。身近な例として、コンビニやスーパーなどの店舗、オフィス、公共施設などに設置されているペットボトル専用のごみ箱が挙げられます。
事業系ペットボトルは同じペットボトルでも、一般家庭から出るものとは処理工程が異なることをご存じでしょうか。事業系ペットボトルは、資源ごみとして家庭ごみの集積場に出すことは基本的にできません。排出した事業者が責任を持って、処理・リサイクルを行わなければならないことが法律で定められています。
事業系ペットボトルの分類一覧表
事業系ペットボトルは排出される形態の違いにより、下表のようにいくつかの種類に分類されます。事業者自らが排出するものだけではなく、事業者の施設やサービスを利用する人が外から持ち込むものも、事業系ペットボトルとなるので注意が必要です。
類型 |
排出責任者 |
業種例 |
自動販売機脇排出型 |
飲料販売事業者 |
自動販売機オペレーション事業者 |
自社排出型 |
事業者 |
工場・オフィス |
拠点持込型 |
店舗 |
スーパー・コンビニ |
利用者排出型 |
交通機関 |
鉄道の駅・空港・高速サービスエリア |
施設 |
スポーツ観戦施設・映画館・遊園地 |
自治体別|事業ごみ「ペットボトル」のリサイクル方法
事業系ペットボトルは、自治体の定めるルールに従い、資源として処理・リサイクルを行わなければなりません。ここでは、自治体ごとの例を挙げながら事業系ペットボトルのリサイクル方法について説明します。
北海道旭川市の場合
旭川市では自ら処理センターに運搬するか、旭川市の許可を受けた収集運搬業者に処理を委託するかのいずれかになります。ペットボトルはキャップとラベルを外し、中を水ですすいで排出しなければいけません。
ちなみに、処理センターでの受け入れ料金は無料です。
宮城県仙台市の場合
仙台市では、「自ら運搬して処理施設に持ち込む」か「所在地ごとに決められた収集運搬業者に委託をするか」の2つの方法があります。
自分で処理施設に持ち込むときは、ペットボトルのキャップを外して軽くすすぎ、つぶしてラベルをはがさなければいけません。処理施設は指定されており、100kgごとに300円の料金がかかります。
大阪府泉大津市の場合
泉大津市の場合、事前に申し込みを行えば有料で事業系の資源ごみを定期収集してもらうことが可能です。その際、ペットボトルは45L以内の市販の透明・半透明の袋に入れて排出してください。
また、処理場(泉北クリーンセンター)に直接持ち込む方法もあります。その場合は、10Kgごとに150円の処分手数料がかかります。
東京都目黒区の場合
目黒区では、事業者が1日に排出するごみの量に応じて処理方法が異なります。
50kg未満の場合、区の発行する「有料ごみ処理券」を購入すれば、家庭ごみと同様に区の収集に出せるルールです。排出する際は、処理券に表示されている容量と同じ容量のごみ袋(中身の見えるもの)に処理券を貼って出す必要があります。
50kg以上の場合、区指定の処理施設へに自ら持ち込むか、収集運搬業者に処理を委託するかのいずれかの方法を取らなければなりません。
愛知県名古屋市の場合
名古屋市でもごみの量が少量かそうでないかにより出し方が変わります。
1回の収集で出るペットポトルの量が45L以内であれば、家庭ごみと同様市の資源収集に出すことが可能です。それ以上の量であれば、産業廃棄物として許可を得た処理業者に処理を委託することになります。
なお、ペットボトルを出すときはキャップを取って水洗いし、つぶして出しましょう。
兵庫県神戸市の場合
神戸市の場合、市の廃棄物処理施設に自ら搬入するか、市の許可を得た収集運搬業者に処理を委託しなければなりません。
ペットボトルは「資源ごみ専用」の指定袋に入れてキャップを外して軽く水洗いし、平たくつぶして出してください。
事業系ごみの回収業者を利用するのもおすすめ
事業者が処理施設にごみを持ち込むことで、処理にかかる費用は抑えられるかもしれません。しかし、ごみの保管や分別、運搬や施設への搬入など、ごみ処理が専門ではない事業者が行うのは時間・労力がかさんでしまうでしょう。そんなときは、専門の収集運搬業者への委託を検討してみてはいかがでしょうか。
専門業者に委託すれば、ごみの量に関係なく運搬から処理まですべて行ってくれるので、事業者の負担が大幅に軽減されます。ただし、依頼には費用がかかるので慎重な検討が必要です。
まとめ
事業活動の中で排出される事業系ペットボトルは、家庭用ペットボトルとは処理工程が異なります。自治体ごとに定められた事業ごみの捨て方に従い、事業者が責任を持ってリサイクルを行わなければなりません。
自治体ごとに事業ごみの出し方は異なりますが、多くの場合「自分で処理する」か「収集運搬業者に委託する」かのいずれかの方法で処理することになります。
事業ごみの処理が事業者にとって負担になるようであれば、お金を払って専門業者に委託するのも1つの方法です。業者選定の際は、費用の安さだけで選ばず、許可を得た信頼できる業者に依頼することが何よりも大切です。
株式会社山本清掃は、収集運搬~中間処理、リサイクルまで一貫して依頼できる企業です。優良産廃処理業者の認定も受けているため、安心して産業廃棄物の処理を任せられます。スマホから簡単に問い合わせができるので、ぜひご利用をご検討ください。
この記事を書いた人
山本 智也代表取締役
資格:京都3Rカウンセラー・廃棄物処理施設技術管理者
廃棄物の収集運搬や選別、営業、経営戦略室を経て代表取締役に就任。
不確実で複雑な業界だからこそ、わかりやすくをモットーにあなたのお役に立てる情報をお届けします。