鉱さいとは?種類や処分方法・処分費用の目安を解説
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鉱さいは産業廃棄物の一種です。専門性の高い分野なので、なじみのない方も多いのではないでしょうか。鉱さいとは鉱物の精錬時に生じるもので、その多くは法律により処分方法が決められていますが、高い割合でリサイクルがされています。
本記事では鉱さいの定義や種類、処分・リサイクルについてわかりやすく解説します。鉱さいについて知りたいという人はぜひ参考にしてください。
鉱さいとは
そもそも鉱さいとは、鉄やニッケルなどの鉱物を炉で高温融解した時、比重によって表面に現れる不純物のことです。そのため「炉かす」を意味する英語名のスラグと呼ばれることもあります。不純物は目的の成分と分離された後冷却されて固体となり、石や砂などの状態で排出されます。
不良石炭やキューポラ(銑鉄を溶かす際に使用する円筒型の炉)のノロ、鋳型に使われる鋳物砂(いものずな)なども鉱さいに該当します。
令和2年度の鉱さいの排出量は約1,432万トンで、産業廃棄物全体の3.7%でした。汚泥や動物のふん尿などに続いて全体で5番目に排出量の多い産業廃棄物です。
種類
金属製造の工程で排出される鉱さいは、炉の種類や金属の違いによって「製造鉄鋼スラグ」と「非鉄金属スラグ」に分かれます。鉄鋼スラグは、鉄鉱石から鉄を還元する「高炉スラグ」と鋼(はがね)を製造する「製鋼スラグ」に分類されます。製鋼スラグには転炉系や電気炉系のスラグが含まれます。
一方非鉄金属スラグは、フェロニッケルや銅のスラグが代表的な鉱さいです。
鉱さいは処分方法が決められている
鉱さいは産業廃棄物であるため、法律に従って適切に処分を行わなければなりません。有害物質を含まない鉱さいは管理型最終処分場で処分されるのが一般的です。一方有害物質が含まれる鉱さいは、遮断型最終処分場で処分されます。
また鉱さいは産業廃棄物として処分されるだけでなく、リサイクルも進んでいます。令和2年度の鉱さいの再生利用率は93.8%と、がれき類や金属くずなどに続いて、全体で4番目に高い割合で再利用されました。
鉱さいのリサイクル
再生利用率の高い鉱さいですが、具体的にどのような用途に使われているのでしょうか。ここではリサイクル後の鉱さいの用途や特長、注意点などについて解説します。
セメント原料
電気炉などから排出されたスラグなどセメントに適した成分組成を持つ鉱さいはセメント原料である粘土や珪石の代用として使用が可能です。このリサイクル方法は、土壌環境への有害物質の溶出リスクを低く抑えられるというメリットがあります。
路盤材
路盤材とは、舗装された道路でアスファルトの下に敷き詰められる砕石や砂利のことです。鉱さいは路盤材に外見・性質とも似ているため、強度や粒度の基準を満たせば路盤材としてリサイクルすることができます。
ただし注意したいのは、土壌環境中への有害物質溶出のリスクです。路盤材として鉱さいをリサイクルする際は、路盤材に適した成分かどうか判断される必要があります。
磯焼け対策
磯焼けとは海岸に生息する海藻類が死滅してしまい、生態系のバランスが崩れてしまう現象です。磯焼けが発生してしまうと、周辺に生息していた生物も減少してしまうため、漁業にも深刻な影響を及ぼします。
磯焼けの原因は自然・人間活動由来とさまざまですが、その一つとして海水中の鉄分の不足が挙げられます。そこで鉄分を含む鉱さい(製鉄スラグ)を海中に投入して、海水に鉄分を補給するという試みが始まりました。鉱さいをリサイクルすることで、別の環境問題の解決を目指す取り組みといえます。
肥料
鉱さいの種類によっては、鉄・マグネシウム・ケイ素といった肥料に適した成分が含まれているものがあります。そのため鉱さいの一部は肥料として再利用が可能です。特に高炉スラグから作られた鉱さいけい酸質肥料は、農業分野で幅広く利用されています。
リサイクルされた肥料はアルカリ成分を含むため、土壌の酸性の中和剤として用いられたり、鉄分が欠乏した土壌に鉄分を補給する土壌改良剤として用いられたりしています。
処分費用の相場とは
鉱さいの処分費用は地域や処理業者によって異なりますが、費用は1kgあたり約10円~80円が相場のようです。また排出する鉱さいの状態(他の廃棄物と混ざっているか)などによっても費用は大きく変わってくるでしょう。
このため鉱さいの処分を処理業者に委託する際は費用相場を把握したうえで、複数社に見積もりを依頼し、比較するのがおすすめです。適正な処分費用の処理業者へ依頼するようにしましょう。
まとめ
この記事では鉱さいの種類をはじめ、処分方法、リサイクルの現状などについて主に説明してきました。
排出事業者のなかには、産業廃棄物の処理業者の選定にお悩みの方もいることでしょう。株式会社山本清掃では、収集運搬から中間処理、最終処分・リサイクルまでを一社で完結しています。
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この記事を書いた人

山本 智也代表取締役
資格:京都3Rカウンセラー・廃棄物処理施設技術管理者
廃棄物の収集運搬や選別、営業、経営戦略室を経て代表取締役に就任。
不確実で複雑な業界だからこそ、わかりやすくをモットーにあなたのお役に立てる情報をお届けします。
