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産業廃棄物収集運搬

公開日:2022-01-14   更新日:2022-02-09

産業廃棄物の廃油とは?

事業活動によって排出された廃油は産業廃棄物に分類され、法律に沿って適切に処分する必要があります。とはいえ廃油にはさまざまな種類があるため、どの油が産業廃棄物に該当するのか分からない方もいるかと思います。また一般家庭の廃油とは処分方法が異なることから、適切な処理・処分の方法に悩む方もいるのではないでしょうか。

 この記事では、産業廃棄物における廃油の定義や処分方法などについて解説します。加えて廃油のリサイクル用途も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

 産業廃棄物の「廃油」とは

先述のとおり、産業廃棄物の廃油とは事業活動に伴って発生した使用済みの油のことです。産業廃棄物に分類されている廃油の種類はさまざまあり、主に以下のようなものが挙げられます         

・動植物性油:サラダ油、ラード、天ぷら油

・鉱物性油:潤滑油、エンジンオイル、重油

・廃溶剤:アルコール類、洗浄油、石油

・固形油:アスファルト、クレヨン、固形石けん

・揮発油類:ガソリン、灯油、軽油

・その他の廃油:インクかす、油紙くずなど

廃油の中で、引火点が70度未満の揮発油類は「引火性廃油」と呼ばれており、燃えやすいのが特徴です。揮発油類は大変危険なため、産業廃棄物ではなく特別管理産業廃棄物に分類されます。特別管理産業廃棄物は、産業廃棄物よりも細かく厳しいルールが定められており、処分時には注意が必要です。

さらに、特定の有機塩素化合物やPCB(ポリ塩化ビフェニル)が含まれている廃油も、特別管理産業廃棄物です。廃油の保管・運搬方法も、消防法や廃掃法によって規制されているため、関連する法規を確認しておく必要があります。

廃油の処理方法

事業所で排出した廃油は、法律に基づいて正しい方法で処分しましょう。廃油の処分にはリサイクルと最終処分の2種類があり、産業廃棄物処理業者に委託するのが一般的です。

リサイクルの場合は「燃料として再利用する方法」と「他の原料へ再生させる方法」の2つに分かれます。燃料の再利用に適した油は、エンジンオイル系です。廃油再生処理工場にて油水分離や水分除去を行い、再生重油や潤滑油として製品化されます。

他にも、石鹸やバイオディーゼル油(重油の代用燃料)など新しい資材の原料になることもあります。リサイクルに向いていない塩素系金属加工油などの廃油は、油水分離をしてから焼却処分・埋立処分される流れです。

なお令和3年に環境省が発表した報告書によれば、令和2年度に排出された廃油の内、42%が再生利用・56%が減量化・2%が最終処分されています。金属くずやがれき類と比べるとリサイクル率が低い廃油ですが、少しでも排出量を減量化するための活動が行われています。

※出典:環境省.「令和2年度事業産業廃棄物排出・処理状況調査報告書 令和元年度速報値(概要版)」(https://www.env.go.jp/recycle/R1%E7%94%A3%E5%BB%83%E6%8E%92%E5%87%BA%E3%83%BB%
E5%87%A6%E7%90%86%E7%8A%B6%E6%B3%81%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E5%A0%B1%E5%91%
8A%E6%9B%B8%EF%BC%88%E6%A6%82%E8%A6%81%E7%89%88%EF%BC%89.pdf

(参照:2022.01.10

処理費用 

廃油の処理費用は処理する廃油の種類や量、依頼する業者・処分する場所などによって異なります。例えばグリスや廃塗料などは、一般的な廃油の中でも特殊なもののため     費用が高くなりやすいです。

灯油やガソリンなどの危険性が高い特別管理産業廃棄物になると、より高額になる傾向があります。以下に廃油の処理費用の相場をまとめたので、参考にしてみてください。

廃油の種類

処理費用(目安)

一般的な廃油

5~100/kg

特別管理産業廃棄物

引火性廃油:20円~/kg

特定有害:50円~/kg

上記の金額は目安のため、事前に委託業者の公式サイトなどで処理内容や価格を確認し、検討することが大切です。

 廃油のリサイクル用途

廃油はさまざまなものにリサイクルされており、主な用途は以下の3つです。

・再生潤滑油

・石鹸の原料

・ろうそくの原料

産業廃棄物としての廃油のリサイクルは、廃油再生処理工場で行われます。どのような流れで再資源化されているのかを、以下で詳しく解説します。

再生潤滑油 

長期間の使用によって劣化した廃油は、廃油再生事業者によって新たな潤滑油として再生されます。廃油の中でも、潤滑油の再生に向いているものと向いていないものがあり、それぞれ以下です。

・再生潤滑油に向いている廃油:動植物性油、一部の工業用潤滑油(ギヤー油、タービン油など)

・再生潤滑油に向いていない廃油:鉱物性油(絶縁油、自動車エンジン油、防錆油など)

廃油は混入物や劣化成分を取り除くことで再生され、再び工場などで工業用潤滑油として活用されます。また、一部はビニールハウスの暖房用燃料や公衆浴場での燃料などに使用されることもあります。

潤滑油を再生して再使用することによるメリットは、コストの削減です。近年、石油は原油価格の慢性的高騰によって月ごとに価格変動が起きています。潤滑油のリサイクルを導入し、新しい油の購入を減らすことで、コストの削減が可能といわれています。

石鹸の原料 

廃油は苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)と反応させることで、石鹸の原料として再生可能です。加熱した廃油に苛性ソーダを加えて加水分解を起こし、石鹸の原料となる脂肪酸のナトリウム塩を生成する仕組みです。

廃油石鹸は合成洗剤を含まず、肌や環境に優しいことから「エコ石鹸」とも呼ばれています。台所・トイレ・風呂など、さまざまな場所で活用できるのもポイントです。

ろうそくの原料 

廃油と廃油凝固剤を混合させることで、ろうそくの原料として生まれ変わります。廃油凝固剤は、飽和脂肪酸の一種である12-ヒドロキシステアリン酸の使用が多く、廃油と合わせると粒子となって分散されます。

温度が下って再び粒子が結合すると廃油がゲル化し、ろうそくの原料が完成するという原理です。油自体は科学的に変化していないため、火をつければ再融解し冷やすと固化します。

まとめ 

一般家庭から発生した廃油とは異なり、事業活動において出た使用済みの油は産業廃棄物となります。ただし、すべての廃油が産業廃棄物に含まれるわけではありません。

灯油類や軽油類などの引火しやすい油は大変危険なため、特別管理産業廃棄物に分類されます。さらに、廃油の種類によってリサイクル・最終処分など処分方法もさまざまです。廃油の種類を確認して処理・処分方法を把握した上で、産業廃棄物処理業者に委託することをおすすめします。

この記事を書いた人

山本 智也

山本 智也代表取締役

資格:京都3Rカウンセラー・廃棄物処理施設技術管理者
廃棄物の収集運搬や選別、営業、経営戦略室を経て代表取締役に就任。
不確実で複雑な業界だからこそ、わかりやすくをモットーにあなたのお役に立てる情報をお届けします。

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