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産業廃棄物処理費用の勘定科目はどれか

産業廃棄物処理費用の勘定科目

産業廃棄物費用の勘定科目にはさまざまな種類があり、主に以下の5つが挙げられます。

  • 支払手数料
  • 清掃費
  • 外注費
  • 設備維持費
  • 雑費

どの勘定科目を使用しても問題はなく、企業側で決めることが可能です。とはいえ、科目ごとに意味合いが異なるため、内容を把握した上で状況に合った科目を選ぶ必要があります。

例えば、産業廃棄物を処理する頻度が少なく、重要度がさほど高くない場合は「雑費」として計上します。また、事業所の不具合などで発生した不用品も含めて処理した場合は「設備維持費」を選ぶのが一般的です。

以下で、詳しく仕訳の種類について解説しているので、参考にしてみてください。

一般的な仕訳の種類

先述のとおり、同じ産業廃棄物でも、状況によって使用する勘定科目が異なります。上記で挙げた5つの勘定科目の内「支払手数料」「雑費」「外注費」を例にして、一般的な仕訳について解説します。

まず「支払手数料」で仕訳する場合です。通常、パソコンなどを粗大ごみとして出すときには、回収業者へ支払う「回収手数料」や「粗大ごみ処理券」などの費用が発生します。事業で発生した粗大ごみを業者に引き取ってもらい、手数料として現金10,000円を支払った場合、以下のような仕訳になります。

借方

貸方

支払手数料

10,000円

現金

10,000円

次に「雑費」で仕訳した場合についてです。雑費とは、少額で重要性が低い場合や、事業上の経費に合う科目が存在しない場合などに使われる勘定科目です。

日常的に廃棄物の処理をしていない企業では、雑費を使用するケースがあります。例えば、店舗の移転時に発生した産業廃棄物を処理する際に15,000円を現金で支払った場合は以下の仕訳となります。

借方

貸方

雑費

15,000円

現金

15,000円

最後に「外注費」で産業廃棄物の仕訳を行うケースです。基本的に、不用品やがれき類の回収・運送などを外部委託した際には、外注費を使用します。

普段は依頼することがない工事を業者に依頼し、産業廃棄物を処分したときに発生するケースが多いです。仕訳の例として、業者に対し70,000円の現金を支払い、産業廃棄物を回収・運搬してもらった場合は以下となります。

借方

貸方

雑費

70,000円

現金

70,000円

常に仕訳の処理が発生している場合は「売上原価」

一般的に、産業廃棄物の処理を日常的に行っている場合は「売上原価」で仕訳をします。売上原価とは、売上を出すために直接かかった費用のことです。常に業務の中で産業廃棄物の処理を行っている場合は、売上に直結することから売上原価としての仕訳が可能です。

産業廃棄物を売上原価で仕訳する際は、他の売上原価と混在しないように「産業廃棄物処理」などの項目を設けておくとよいでしょう。記帳が楽になる上に、税務署側からしても経費の中身が分かりやすくなるというメリットがあります。

まとめ

産業廃棄物を処理したときの勘定科目は、主に支払手数料・清掃費・外注費・設備維持費・雑費の5つです。種類はさまざまですが「この科目を使用しなければいけない」という厳密な決まりはありません。産業廃棄物を処理する頻度や、処分する物などに合わせて決めましょう。

もし、恒常的に産業廃棄物が発生している場合は、売上原価として仕訳が可能です。基本的には、最初に決めた勘定科目を使い続ける必要があるため、事前にしっかりと検討することをおすすめします。

この記事を書いた人

山本 智也

山本 智也代表取締役

資格:京都3Rカウンセラー・廃棄物処理施設技術管理者
廃棄物の収集運搬や選別、営業、経営戦略室を経て代表取締役に就任。
不確実で複雑な業界だからこそ、わかりやすくをモットーにあなたのお役に立てる情報をお届けします。

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